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波動光学設計ソフト VirtualLab™

VirtualLab™は、名前の通り、光学ベンチ上の実験をバーチャルに行うためのプログラムです。その名に恥じぬよう、ユーザーインターフェイスを一新し、より直観的に設計、評価およびシミュレーションが可能になりました。 さらにLED光源によるシミュレーションを扱う事を主眼にしたLighting Toolboxと言うモジュールを新たに発売開始いたしました。

VirtualLab™ ver.5 は、設計能力の強化と、シミュレーションのアルゴリズムを行うプラットフォームの強化に着手し、更なるパワーアップに成功しました。

■Lighting Toolbox:
昨今の需要の高まりを受け、LED光源の波動光学的取り扱いを可能にするために、新たに開発されたモジュールです。 初期リリースバージョンには、様々な制限があるものの、今後の波動光学設計およびシミュレーションに期待のできる内容となっております。 先ず、設計ツールとしてGCA(Grating Cell Array)と言う新コンセプトを打ち出しました。 これはグレーティングをセル状に配し、各グレーティングのラテラル方向の角度、ピッチ、シフトのみを定義するものです。 各セルは、そのセルに入射した光を所定の位置に導く機能を有します。 それぞれのセルにより配光された光束が、設計初期に与えるパターンとなると言うものです。 これまでの回折光学素子の設計は、光学機能等価体(フィールド)全体にフーリエ変換を掛け、これを反復する事により最適化処理されておりました(IFTA)、しかしGCAでは、セル状に分割された小さなエリアのデフレクション効果のみを最適化するもので、非常に大きな演算処理能力を必要としていたIFTAと比較し、非常にスピーディーに最適化ができるようになりました。 各セル無いのグレーティングは、初期リリースバージョンではブレーズドグレーティングのみですが、今後は開発を継続し、様々な形状のグレーティングを扱えるようにいたします。 白色LEDに対する設計も、今後の開発テーマとなっております。 新設計コンセプトのGCAに加え、LED光源の取り扱いを可能にするための機能をLighting Toolboxに加えました。 一例は、これまでの強度分布表示に加え、セル毎の伝播や波長毎の強度分布を合算表示する機能などが加わりました。

■Parametric Optimization:
VirtualLab上で定義される光学系は全てLPD (Light Path Diagram) と言うフローチャートとスプレッド・シート上にレイアウトされます。 このLPD上にある全ての素子に対する光学パラメーターを変数に指定し、最適化する機能です。 非常にパワフルなツールで、画期的な波動光学最適化プログラムの最先端を行くものです。最適化結果を導くアルゴリズムは2つ用意しました。 これは常時増やして行く予定です。

■IFTA Optimization – Multiple Runs:
回折光学素子の最適化は、ランダム位相をスタートポイントとしてIFTA (反復フーリエ変換)を繰り返すのが一般的です。 しかし、始点がランダムであるため、最適化作業毎に、異なる結果を得る事となります。 最適化の結果が、ベストな物か確かめるツールとしてMultiple Runsを開発しました。 変数の制限値やターゲット値を指定し、希望の回数、異なるランダム位相を始点にIFTAを繰り返します。 これにより確実にベストな結果を導く事ができるようになりました。

■Intel MKL 高速フーリエ変換:
新たに高速のフーリエ変換アルゴリズムを選択する事ができるようになりました。サンプリングポイントにより差異はあるものの、1CPUコアに対し、最大で8倍のスピードアップを実現しました。

◎ツールボックス化
波動光学をあらゆるアプリケーションに取り入れられるようになり、専門的な手法も必要となってきました。これに伴い、 VirtualLabでは、機能ごとにモジュール化し、それぞれをツールボックスと名付けました。 必要なツールボックスのみ購入していただけるので、より経済的にご活用いただけます。下記のツールボックスは現在リリース済みまたはリリース予定のものです。下記以外にも、LightTrans社では市場のニーズにあった機能をもつモジュールを開発してゆく所存です。リクエストなどがありましたら、ご遠慮なくご一報下さい。

Starter Toolbox:光学評価ツールでありVirtualLabの中核であるツールボックスです。波動光学シミュレーションにて専門知識なしには難しかった、自由空間の伝搬手法や、サンプリング理論などを自動的に最適なものを選択してくれる機能を設けました。これは波動光学の学術面、実設計の経験、成形の経験などのノウハウに長けたLightTrans社だからできうることです。Parameter Runと言う機能を設け、解析可能なパラメーターを選択し、その範囲を指定しシミュレートする事により、詳細に渡る解析を可能にしたものです。交差解析に活用する事も可能です。例えばビーム径を可変するパラメーターと選択し、焦点距離と想定される距離の前後の範囲でシミュレートすれば、ウエストの位置を正確に解析する事ができ、アニメーション表示も可能となります。

Diffractive Optics Toolbox:回折型ビーム分岐素子、回折型ディフューザー(C.G.H.)などの最適化を行うツールボックスです。セッション・エディターと言う機能を設け、ウィザード形式で、質問に答える形で仕様を入力すると、最適化に必要な設計ダイアログが自動的に構築されます。また、分岐素子の最小分岐角度により形成されるマトリクス上にのみ、分岐スポットを配する制限を乗り越え、任意の位置に配光する LightTrans独自のアルゴリズムも採用しました。回折光学素子の最適化で一般的なIFTA( 反復フーリエ変換法 )も独自にブラッシュアップし、高速に演算されるだけでなく、量子化(位相分布を高さ情報に置き換える)作業後のS/N比の向上を図るアルゴリズムも独自開発いたしました。

Grating Toolbox:グレーティング理論に基づき、厳密解であるフーリエモーダル法を採用し、回折効率などを解析可能です。ボリューム・グレーティングを3D解析する事も可能となりました。セッション・エディターも採用し、簡単に解析手法を定義する事が可能です。

Laser Resonator Toolbox:レーザー共振器の解析ツールボックスです。LASCADとデータ互換性を持ち、VirtualLabへのインポートが可能です。VirtualLab独自の機能もLASCADデータに採用する事ができ、より詳細の解析が可能となります。

LightTrans社では、あらたなツールボックスの開発も随時進めております。照明系の解析が可能となるLighting Toolboxも、2011年に発表予定です。ユーザー様方のご要望に、お答えするプログラムを開発する事が、使命と感じ常に努力を重ねております。ご要望がございましたら、是非ご連絡下さい。
日本国内の販売は、サイバネットシステム㈱が担当しております。

(LPD)光学系のフローチャート

(LPD)光学系のフローチャート

光学系のレイアウト<br />

光学系のレイアウト

設計結果:ビーム分岐、ディフューザー等<br />

設計結果:ビーム分岐、ディフューザー等

解析例:偏光成分、多色など

解析例:偏光成分、多色など